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2011年 04月 13日 ( 1 )

私は豚モダン







行きつけのネイルサロンのお姉ちゃん
(私より三つ年下)が、
私が水商売の店を経営してるというと、
なぜかいつも賞賛してくれる。

「水商売って、究極の接客業ですよね!
すごいと思います!」、とか、
「男の人とめちゃめちゃ出会える
職業ですよね!うらやましい!」
とか、単なる褒め上手な人なのかもしれない
が、べつに悪い気はしない。

きのうも、「水商売って、毎日、男性を
選びたい放題じゃないですか。
なんで結婚しないんですか?」ときかれ、
いや、そんな甘いもんでもないんやけど、
と思いながら、そういえばどうしてなかなか
水商売をしていて日々数々の出会いはあれど、
婚期を逃すホステスは、私も含めて山のように
いるのが現実だ。

お客さんにも、なんで結婚しないのかときかれたりすると、
「いい人がおったら私だって結婚してるわ」
「いい人がいたらとっくに彼氏もおるし」
という言い方を人はしてしまうものだ。

この言葉には
「いい人がいないんだから
しかたないじゃないか」
「私がひとりでいるのは私だけのせいでは
ない」、という切ない気持ちが込められている。

人は一生でどれだけの数の異性と
知り合うのだろう。
そしてその異性が妙齢の独身であるのは、
何人くらいなのだろう。

環境(女子大出身とか)にも、
職種(男子だけの研究室にいるとか)にも
よるだろうけど、数えてみれば誰だって、
それほど大人数の異性と接するチャンスは
ないのではないか、
(ホステスはその中でも極めて特殊だ)と思う。

私はこのことを考えるたび、
人間が結婚したり、恋愛したりするのは
ほとんど「奇跡」と言っても
いいのではないか、と思うのだ。

それはまるでレストランの「メニュー」
のようでもある。

たとえば、フランス料理の店には「豚モダン」
という料理が載っている
メニューは存在しない。

その反対に、「鴨肉のオレンジソース添え」
という料理が載っているメニューを
出すラーメン屋もないだろう。

そんな風に、私の「メニュー」には
「妻夫木聡」とか「速水もこみち」とか
「斉藤和義」とか「デヴィッド・ベッカム」 
とかは載っていなかった。

しかし私に与えられた「メニュー」には、
いろいろな職種の男性がいたし、
美男もそうでない人も書かれてあった。

けっこうな年収の人もいたし、
何をやってるのかよくわからない、
アウトローな人もいた。
年配の人も若い人もいたし、不倫もあったし、
その結果、離婚してきた人などもいた。

私のことをメロメロに愛してくれた人も
いたし、冷たくつれない人もいた。
良いことばかりではなかったが、
それはすべて私の「メニュー」に載って
いたものである。

松嶋菜々子の入った店には、
やはり豪華メニューが出されたと思うが、
彼女はその中で「反町隆史」と書かれた
料理を選択し、注文したのである。
その料理が他の料理より、うまかったのか、
まずかったのかは、
松嶋菜々子だけにしかわからない。

しかし、松嶋菜々子はどんなにがんばっても、
「大西チコのレストランのメニュー」
というものは、注文できないのである。
(→あたりまえだ。)

これがすばらしくも恐ろしいことなのである。

だから、他人の持っている「メニュー」を
眺めてため息をつき、
「私だってあんな人とめぐり会ってさえいれ
ば、とっくに結婚してたわ!」
なんてぼやいても時間の無駄なのだ。

誰にもひとりずつ、オリジナルの
「メニュー」が配られている。

フランス料理屋で中華料理を注文するような、
時間の浪費をしていてはもったいない。

自分の「メニュー」の中の「ベスト」を
選択するのだ。

ネイルサロンのお姉ちゃんも、
男性との出会いがないとぼやくなら、
週1回でもホステスのバイトをしてみるとか
(→スカウトしたいだけのことか)、
ゴルフレッスンに通ってゴルフを始めて
みるとか(→おすすめはしません)、
そういう努力はどんどんするべきである。

自分の「メニュー」を充実させていくと、
向こうから思ってもいない
「注文」がくることもあるだろう。

大切なことは「自分は他人と違う人生だ」
と見極めることに尽きる。

ま、努力しなかった結果が、
おまえはどないやねん!
ということなのだが・・・・・・。涙。










by meruchiko | 2011-04-13 00:00 | 恋愛 | Comments(2)