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相性






恋愛について語るとき、相性、
とわりに自然に口にするけど、
はて相性っていったいなんだ、
最近そう思い始めている。

(もしくは「相性」、を「価値観」、
と置き換えてもいい。)

食べ物や音楽や趣味が似ていることも、
「相性がいい」とも思うし、
もっとシンプルに、一緒にいて楽ちんで
心地よければ相性がよくて、
気づまりならば相性が悪いのだと思っていた。

要は「素の私」、ありのままの私を
好きになってくれる人が理想だと。

しかしいったい、「素の私」とは何ぞやと、
30も半ばにして私はあらたに疑問を覚える。

10代のころからあまり休みなく
恋愛してきたけれど、そのころの私と
今の私はいろいろと進化したし、
まったく変わっていないところもある。

食べ物や音楽や、休みの日の過ごし方も、
男によって多少変化し、わがままになったり、
従順になったり、我ながらつきあう
相手によって、言葉も思想も変わる
「カメレオン女」だと思っていた。

極端な話、相手がヤキモチ妬きで、
束縛する人だと私もそうなるし、
まったく嫉妬心を見せない人には、
私もいっさいヤキモチを妬かなかった。

だけど、つきあった男たちは
みな一様に言うのである。

「チコはほんまに気強いなぁ。
自分を曲げへんなぁ。」と。

私はそんなに頑固者なのか、とびっくりする。
(今は認めてますけどね・・・。)

その人といることによってのみ、
自分のある部分が強調される。
幼さや、几帳面さや、わがままや従順や。

自分ですら気付かなかった面がふいに
顔を出して驚くこともある。
かっこ悪さ、クールさ、嫉妬深さ。

やっかいなのは、プラスの反応ばかりが
出てきてもけっして万事快調にはならない。

ということで、その逆に、
とことんマイナスばかりが並んでいるのに、
関係が長続きする場合もある。

酸性とアルカリ性を混ぜ合わせたら
毒素になるとは誰でも知っているけど、
自分が出会った誰かと一緒にいることで、
何が生じるのかは予測すらつかない。
生じたものが自分にどんな作用を促すのかも。

ありのままの私なんて、
対誰かとの反応にくらべたら、
なんて無力なんだろう、と私は思う。

どんなにたくさんの時間を誰かと
共有していても、私たちはつねにどこかで、
たとえば深夜のゴミ捨て場で、駅のホームで、
銀行の行列の真ん中で、
どうしようもなく自分自身ひとりと
向き合わなければならない。

だとしたら、好きだと思う相手が
生じさせる未知の自分を存分に解放したほうが得だ。

相性や価値観など存在しない。

私はそう思うようになった。

自分がそれまで抱えてきた、経験・価値観・
速度・優先順位、そんなものが他人という
異物とぶつかりあって、微妙な反応を示す。

その反応を、好ましく思えるか思えないかが、
その恋愛の向かう先を決めるんだろうと思う。

そしてその反応が予測不可能なぶん、
きっと恋愛は楽しいんだなぁ。

















by meruchiko | 2010-09-08 00:00 | 恋愛 | Comments(0)